スティーブン大尉はコックピット内に長時間座っていることの負担について「常に何かをしており精神的に忙殺される」と言及。「無線が引っ切りなしに飛び交い、地上の要員と間断なくやり取りしている。このため忙しい」と語った。
U2はこの直後に離陸。中東の太陽に向かって上昇していった。U2は高度7万フィート以上を飛行することができ、ISISの幹部や隠れ家、戦闘拠点を見つけて破壊するうえで重要な役割を果たしている。
もう1人の操縦士、マット少佐によれば、戦闘員らに関するこうした情報は戦闘機や爆撃機に送られる。U2が標的を発見し追跡することで、最も正確な情報を持って出撃することが可能になるという。
U2は冷戦時代に誕生した航空機で1950年代から飛行している。ただ、新型のセンサーや撮影装置の搭載により近代化されており、ISIS掃討作戦でも重要な位置を占める。
掃討作戦では無人機(ドローン)も活躍。24時間を優に超える航続時間を持つ「グローバルホーク」のほか、より小型のドローンも活用している。こうした各種の手段が組み合わされ、ISISの弱体化と壊滅に向けた大規模な航空監視体制が構成されている。