パリ(CNN) 過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」によるパリ同時多発テロ事件を捜査している欧州当局はこれまでに、拘束した容疑者らに対する取り調べの結果、ISIS内部の仕組みや計画について新たに詳細な情報を得ていることが分かった。CNNが捜査筋から大量の資料などを独占入手した。
2015年11月に起きたパリ同時テロに関連して拘束されたISISのメンバー2人の供述や携帯電話のデータなどから、当時さらに大規模なテロが計画されていたことが判明した。また、この2人と同じグループに属していた別の人物が最近まで逃走中だったことも明らかになった。
捜査資料からは、高度に組織化されたテロ集団が攻撃の実行に突き進む姿が浮かび上がる。情報筋によれば、欧州には今もISISのメンバーが潜伏し、シリアにいる幹部からの指示を待っているとみられる。
CNNのテロ対策専門家、ポール・クルイックシャンク氏は「ISISの対外テロ計画は拡大の方向にあり、手口も高度化している。実行犯には巧妙な支援態勢が設けられている」と指摘する。
CNNは数カ月前にフランス語を中心とした捜査資料約9万ページ分を入手し、内容を詳しく調べてきた。そこからISISの対外テロ部門をめぐる多くの新事実が明るみに出た。