(CNN) メキシコのペニャニエト大統領は10日、CNNの番組に出演し、米共和党の大統領候補指名を確実にしている実業家のドナルド・トランプ氏が提唱している米・メキシコ間の「国境の壁」建設について、建設費用をメキシコが支払うことは「決してない」と言明した。
ペニャニエト大統領は、メキシコと米国の経済的、社会的な繁栄は両国関係に基づくと強調。大統領は「我々も念頭に置いておかなければならないことは、米国の安全保障は隣国の安全保障とつながっているということだ」として、メキシコが安全保障分野で米国と協力を行っていると付け加えた。
トランプ氏のメキシコ人に関する発言について尋ねられると、大統領は同意できないと返答。
トランプ氏は2015年6月に大統領選への出馬を表明した際、「メキシコ人はドラッグを運んでくる。メキシコ人は犯罪を運んでくる。彼らはレイピストだ。一部は良い人々だと思うが」などと述べていた。
ペニャニエト大統領はまた、米国内で進んでいる大統領選について、そのプロセスを尊重すると述べた。トランプ氏であろうと、米民主党からの候補指名が確実視されているヒラリー・クリントン氏であろうと、どちらが選ばれても前向きで建設的な関係を築きたいと語った。