シンガポール(CNN) 幼くて軽率、そして衝動的――。北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長を、韓国の韓民求(ハンミング)国防相はそう評した。韓氏はシンガポールで行われた国防関連の会合で、CNNとの単独インタビューに応じた。
「正恩氏が権力の座に就いたのはまだ27歳の時。準備期間はほとんどなかった。しかも同氏は非常に幼く、経験もない」と、韓氏は指摘する。
正恩氏が核・ミサイル技術の完成を急いでいるのは確かだ。今年に入ってから繰り返している発射実験は、北朝鮮としても異例のペースといえる。
「父の金正日氏を考えてみると、18年間にわたった同氏の体制でミサイル実験は18回ほど。正恩氏はこれまでの4年間で25回も実施している」という。
北朝鮮は核弾頭を小型化し、ミサイルに搭載することができると主張しているが、韓氏は信じていない。ただ一方で、「習うより慣れよ」という言葉もあると懸念を示す。
「小型化の技術開発が進めば、核を別の方法で、例えば大砲からの発射や核機雷のような形で使うことができるようになるかもしれない」
正恩氏は最近の朝鮮労働党大会で北朝鮮は核保有国だと宣言し、今後も保有国であり続けると述べた。米国や韓国はこれを認めない立場だ。
韓氏は「米韓など各国は北朝鮮の核保有を決して容認しない。したがって非核化への圧力をかけ続ける必要がある」と強調した。