携帯電話には、パリ同時テロを首謀したアブデルアミド・アバウド容疑者のグループに関連する電話番号や、ハッダディ容疑者の連絡先、難民センター内での写真などが保存されていた。ハッダディ容疑者はタバウニ容疑者との面識を否定したが、捜査当局は3人がISISのテロ計画に向けて準備を進めていたとの見方を示す。
ベルギーの検察当局によると、タバウニ容疑者は今年7月になってブリュッセルで拘束され、オーストリアへ引き渡された。ハッダディ、ウスマン両容疑者はフランスに身柄を引き渡され、同国でテロ罪に問われている。
CNNが複数の情報筋から聞いたところによると、同じように難民に紛れて欧州域内へ侵入しているISISのメンバーはほかにもいるとみられる。フランスやベルギー、ドイツで最近、このルートをたどってきた過激派の拘束が相次いでいるという。
捜査当局が今回の捜査で得た情報は、今後のテロ計画を察知するうえで活用される見通しだ。
ハッダディ容疑者の携帯電話は、同容疑者が逮捕された後もつながっていた。逮捕から5日後の12月15日には、アブ・アハマドを名乗る統括責任者から「どうしている。何が起きたのか」と尋ねるメッセージが届いていた。当然ながら、ハッダディ容疑者から返信が送られることはなかった。