そして、ISISの統括責任者は実行犯グループに渡す情報や資金を必要最小限に抑え、グループ内でも偽名を使わせるなどして統制を図っていること。
また、実行犯同士が不法越境の手口などについて、常に情報を交換している様子も判明した。「列車のトイレに隠れろ」といった助言も飛び交っていた。
欧州の捜査当局者らによると、ISISはパリ同時テロを実行した当時、フランス国内の商店街やパリのスーパーマーケット、オランダでのテロも計画していた。さらに最近入った情報によれば、英国でのテロに向けてメンバーを同国へ侵入させる動きを加速させている。
欧州の対テロ当局者がCNNに語ったところによれば、欧州各地でISISのメンバーが次々と見つかっているという。
欧州からいったんシリアなどへ渡り、その後送り返されたメンバーたちは、暗号化通信で知られる「テレグラム」などのメッセンジャーアプリで連絡を取り合っている。クルイックシャンク氏によれば、こうしたアプリによってグループの全員が一斉に行動できるようになり、テロ計画の手口が劇的に変わる可能性もある。