ドルトムント爆発、「テロへの関与」で1人拘束
ドルトムント(CNN) ドイツ西部のドルトムントでサッカーチームの選手を乗せたバス付近で起きた複数の爆発について、当局は12日、捜査の過程で関与が疑われる人物2人を割り出し、うち1人を一時的に拘束した。
ドイツ連邦検察庁の広報担当者によれば、当局は事件にテロリストが絡んだとみて、イスラム教過激派の関与の可能性を調べている。上記の2人はイスラム教徒で、当局が家宅捜索を行ったという。
事件は11日に発生。ドイツ1部リーグに所属するボルシア・ドルトムントの選手らを乗せたバスの近くで3回にわたる爆発があり、選手1人が負傷した。ドルトムントはこの日、欧州チャンピオンズリーグ(CL)の準々決勝でASモナコ(フランス)と対戦するため、地元スタジアムへ向かうところだった。
生け垣に隠されていた爆発物のタイプから、当局はテロリストの関与を推定。ただ犯行の動機については明らかになっていない。
捜査に詳しい関係者からCNNが入手した犯行声明にはドイツ語で、ドイツがシリアに配備した軍用機の引き揚げ並びにドイツ国内にある米空軍基地の閉鎖を求める内容が記されていた。また昨年12月にベルリンの市場へトラックが突っ込んで死傷者が出た事件について、実行犯らを「兄弟」と呼ぶ記述もあった。
ドイツは2016年1月から攻撃機「トーネード」を使った監視活動をシリアで実施。過激派組織「イラク・ シリア・イスラム国(ISIS)」と戦う有志連合が空爆を行う際の攻撃目標を定期的に撮影するなどしてきた。
声明はこのほか、ドイツや他のキリスト教国の著名人がISISの「死のリスト」に掲載されていると強調。殺害を免れたければ前述の要求を満たす必要があると警告している。
12日に延期されたCLの試合はモナコが3-2で勝利した。