最高裁と内務省にヘリが攻撃、大統領の辞任要求 ベネズエラ
(CNN) 南米ベネズエラのマドゥロ大統領は27日、首都カラカスにある最高裁判所の建物に対してヘリコプターから銃を撃ったり手りゅう弾を投げつけたりするなどの行為があったと明らかにし、「武装テロリストによる攻撃」と非難した。
マドゥロ大統領によれば、負傷者は出ていない。警察が容疑者の行方を追っているという。
襲撃の前に、ソーシャルメディア上に、オスカル・ペレスと名乗る人物による動画が投稿され、ベネズエラの「犯罪的政府」に対する反対の姿勢を表明。この人物がヘリコプターのパイロットだったという。
当局者によれば、手りゅう弾4個が投じられた。内務省に対しても約15発の銃弾が発射されたという。
動画によれば、ペレスと名乗る人物は、ベネズエラ警察の特別対応チームのパイロットで、マドゥロ大統領に対し辞任を求めている。
ベネズエラは政治的、人道的危機に見舞われており、政権交代を求める数千人の人々が大規模なデモを行っている。物価の高騰や、医療品や食料品の欠乏を受け、人々からは怒りの声が上がっている。
マドゥロ大統領の前任者のチャベス大統領時代は、石油による収入がベネズエラ経済を活性化させていた。しかし、原油価格の下落により、国庫補助金も維持できなくなりつつある。