非武装のロシア軍機、米首都を飛行 国防総省などを「監視」
(CNN) 非武装のロシア空軍機が9日、米連邦議会議事堂や国防総省、中央情報局(CIA)、アンドルーズ統合基地の上空を低空飛行した。今回の飛行に詳しい関係者2人が明らかにした。米ロ両軍が上空からお互いを監視することを認めた「オープンスカイ条約」の一環だという。
航空機追跡サイトによれば、ロシア空軍のツポレフ154型機はワシントン中心部やアンドルーズ統合基地の上空3700フィート(約1100メートル)を飛行した。
捜査当局筋はCNNに、同機がこのほか大統領専用の山荘キャンプデービッド、バージニア州にあるトランプ大統領のゴルフ場、緊急時の政府移転先に指定されている機密掩ぺい壕のひとつ「マウントウェザー」の上空も飛行したことを明らかにした。
9日午後5~6時には、同機による2回目の飛行が予定されている。トランプ氏が夏休みに滞在しているニュージャージー州ベッドミンスターの上空も飛行する見通しだという。
オープンスカイ条約には34カ国が参加。米ロなどの軍用機に対し、軍事拠点の監視のため飛行を認めている。
米国務省は同条約について、「規模に関係なく全加盟国に対し、軍や懸念する活動の航空撮影を通じて情報収集を行う直接の役割を与えることで、お互いの理解と信頼を高めるのが狙い」としている。