パキスタン・カラチで洪水 死者16人、断続的な停電も
カラチ(CNN) パキスタンの最大都市カラチで豪雨による大規模な洪水が起きており、当局は3日までに、少なくとも16人の死亡を確認したと明らかにした。カラチ市では断続的な停電も発生しているほか、私立学校は休校となっている。
現地の災害救援団体によると、少なくとも11人の死因は感電。低地の都市部を中心に浸水による漏電が起きたためだという。
同国を含む南アジア一帯では最近、モンスーンによる洪水の被害が相次いでいる。 国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)によると、インドとネパール、バングラデシュでの死者は計1200人、被災者は計4100万人を超えた。
カラチの気象当局によると、同市の9月の平均雨量は19.9ミリだが、市北部では8月30日だけでその5倍近い97ミリの雨が観測された。
洪水被害は主に北部と西部の工業地区で発生し、主要道路が通行止めとなっている。
イスラム教の祭日「犠牲祭」が1日から始まり、カラチは帰省者などでにぎわう時期だが、多くの市場は閉鎖を余儀なくされた。約1400万人が住むカラチ市全体が断続的な停電の影響を受けている。私立学校は水が引くまで休校となった。
アバシ首相は地元当局にできるだけの支援を提供すると表明した。被災地には軍要員が出動し、救援活動や排水作業に当たっている。