仏極右「国民戦線」、ルペン党首が改称を提案 党勢拡大狙う
(CNN) フランスの極右政党「国民戦線」を率いるマリーヌ・ルペン党首は11日、支持拡大に向けた取り組みとして党名を「国民連合(Rassemblement National)」に改める意向を示した。同国北部の街リールで開催した党大会での基調演説で明らかにした。
国民戦線はルペン氏の父のジャンマリ・ルペン氏が1972年に創設。党員は今後数週間以内に、党名変更を認めるかどうかの投票を郵送で行う。
2011年に父から党首の座を引き継いだルペン氏は昨年、父と同じ反移民政策を掲げて大統領選に出馬した。年間の移民の受け入れ人数を20万人から1万人に縮小するとしたほか、移民への公共サービスの制限などを公約として打ち出したが、中道派のマクロン氏に敗れた。
今回の党名変更には、人種差別や反ユダヤといった従来のイメージを党から払拭(ふっしょく)したいとの意図があるとみられる。
ただ「国民連合」という新名称は、1941年から44年にかけてフランスに存在し、ナチスドイツに協力的な当時の政権を支えた事で知られるファシスト政党「国家人民連合」と似通った響きを持つ。