ポリオ予防接種チームに襲撃、2人死亡 パキスタン
(CNN) パキスタンの部族地帯でポリオワクチンの接種チームが襲撃され、地元当局は19日までに2人が死亡したことを明らかにした。
部族地帯に位置するムフマンド管区の当局者はCNNに対し、接種チーム4人が何者かから銃撃を受け、このうち男性2人が殺害されたと述べた。
襲撃は17日に発生した。アフガニスタン国境に接するムフマンド管区は山岳地帯で情報の伝達が困難なため、襲撃の知らせは18日朝まで当局に届かなかった。
これまでのところ犯行声明は出ていない。
世界保健機関(WHO)などは、パキスタン、アフガニスタン、ナイジェリアをポリオ流行の被害国としている。
パキスタンでは近年、ポリオワクチンの接種作業の従事者が武装グループの襲撃に遭う事例が頻発。これは2011年に米海軍特殊部隊がパキスタン北部アボタバードの潜伏先を襲い、アルカイダ最高指導者のオサマ・ビンラディン容疑者を殺害したことに根差すとの指摘がある。
米国は当時、同容疑者の存在を確認するためポリオワクチン普及を名目に隠れ家を調べたことがあった。
接種チームや警護隊への襲撃は数年にわたり頻発していたが、最近では軍事作戦の影響で少なくなっていた。