シリア東グータ 激しい空爆続く、多数の市民が避難
(CNN) シリア首都ダマスカス郊外の反体制派支配地域、東グータで激しい空爆が続き、多数の住民が外部への避難を強いられている。
国連人道問題調整事務所(OCHA)によると、ここ2~3日で1万2000人余りの住民が避難した。シリアの国連大使は4万人以上が脱出したと述べるなど、情報が交錯している。
現場からの映像には、子どもを抱くなどして避難ルートをたどる数百人の姿が映っている。
シリアの国営テレビは、赤新月社が住民を保護し、仮設避難所に収容していると伝えた。赤新月社からはCNNに、保護した住民らの写真が届いた。世界食糧計画(WFP)はダマスカスに3カ所の避難所を設けているという。
東グータでは約1カ月前から政府軍が攻勢を強め、制圧は時間の問題との見方も出ている。
国連のデミストゥラ・シリア担当特使は16日、避難民もとどまる住民も危機的な状況に陥っていると指摘。政府軍と反体制派の双方に対して避難ルートの安全確保を呼び掛けた。
しかし東グータの最大都市ドゥマでは、支援を求める住民の避難を反体制派が阻止したとの情報もある。
一方、シリア北部のクルド人支配地域アフリンでは、トルコ軍がクルド人勢力への軍事作戦を強めている。市内にある主要病院の責任者はCNNに、病院が空爆を受けて9人が死亡し、市外への避難路でも数十人の遺体が見つかっていると訴えた。