トランプ氏、メイ氏を批判していないと主張 米英首脳会談
ロンドン(CNN) トランプ米大統領は13日、訪問先の英国でメイ首相との共同記者会見に臨み、現地紙でメイ氏を批判した事実はないと主張した。公式訪問日程の最終日となったこの日、トランプ氏はエリザベス女王と会見したほか、ロンドン中心部での大規模デモは避ける動きを取った。
英紙サンは前日、欧州連合(EU)からの穏健な離脱を目指すメイ氏の方針などをめぐり、トランプ氏がメイ氏を批判する内容のインタビューを掲載していた。しかしトランプ氏は今回、このインタビューを「偽ニュース」と切り捨て、メイ氏を称賛する発言を盛り込んでいなかったと主張した。
トランプ氏はインタビューでの発言について、英国による米国との自由貿易協定締結が不可能になると示唆する「一部報道」を読んだことを受けたものだったと主張。しかしその後、メイ氏らから、今後も自由貿易協定締結は可能との説明があったと述べた。
そのうえで「メイ氏に唯一お願いするのは、両国間の貿易を可能にすること、一切の制約を設けないことだ」とした。
トランプ米大統領(左)とメイ英首相が会談
トランプ氏はまた、インタビューの件でメイ氏に謝罪したことも明らかにした。ただ、自身の批判についての謝罪ではなく、メイ氏を称賛する発言をサン紙が掲載しなかったことを謝ったとみられる。
トランプ氏はこの日、メイ氏を称賛する姿勢に努め、米英間の特別な関係への信頼を改めて表明した。ただ記者会見では、サン紙の記事での発言に質問が集中した。
サン紙のインタビューでトランプ氏は、ロンドンでは「歓迎されていない」と感じるとも語っていた。
トランプ氏を赤ん坊に見立てた巨大風船「トランプベビー」が空に浮かんだ/Matt Dunham/AP
英下院の外ではこの日の朝、トランプ氏を赤ん坊に見立てた巨大風船「トランプベビー」が空に浮かび、ロンドン中心部でも数万人のデモ隊が行進した。
トランプ氏とメラニア夫人は夕方、訪英の締めくくりとしてウィンザー城でエリザベス女王と会見した。女王とトランプ氏夫妻は歓迎の編隊を組む航空機の音が上空に響く中で会話を交わした後、お茶を共にするため城内に入っていった。
エリザベス女王とトランプ大統領/Pablo Martinez Monsivais/AP