英議会、EU離脱延期求める法案を可決 合意なき離脱は排除
ロンドン(CNN) 英国の欧州連合(EU)離脱に伴う混乱を避けるため、英政府に対してさらなる離脱延期をEUに申し入れるよう義務付けた法案が、英下院で可決された。
同法案は、賛成313票、反対312票の僅差で可決された。合意なき離脱を排除する内容も盛り込まれている。
メイ首相は膠着(こうちゃく)状態の打開策を探るため、労働党のコービン党首と会談した。コービン党首はこの会談について、「有意義だったが結論は出なかった」と形容、4日に再度協議を行うと述べた。メイ首相の姿勢は期待したほどには変わらなかったとも言い添えた。
首相府はコービン党首との会談について、「建設的な対話だった」と位置付けている。
しかしこの戦略は与党内から強い反発を招き、メイ政権の閣僚2人が辞任。議会でも与党議員からメイ首相を批判する発言が相次いだ。
与野党双方の幹部は、EUに残留する選択肢も含めて、2度目の国民投票実施の可能性を口にしている。
現時点で英国のEU離脱は12日に迫っている。しかしメイ首相がまとめた離脱案がその日までに成立するかどうかは危ぶまれる状況だ。
EU側は延期には応じる姿勢を示している。しかし、延期が長期にわたれば5月23日に行われる欧州議会選に英国が参加を求められることもあり、英議会は早急に離脱関連の法案をまとめる必要がある。