ダライ・ラマ、肺の感染症で入院 容体は安定
(CNN) チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ(83)が、肺の感染症のため入院した。容体は安定しているという。側近が9日に明らかにした。
側近がCNN系列局のニュース18やロイター通信に語ったところによると、ダライ・ラマはインドの首都ニューデリーで若い指導者たちと面会し、ダラムサラの自宅に戻っていたが、不快感を訴えて病院を受診した。
医師には肺の感染症と診断され、手当てを受けて現在の容体は落ち着いているという。入院は2~3日を予定している。
ダライ・ラマがチベットを逃れてインドに亡命してから今年3月で60年がたった。この時からダライ・ラマはインドに住み続け、インド政府はダライ・ラマを賓客として扱っている。
ダライ・ラマはインドを拠点として世界各国を訪問していたが、昨年は高齢や披露を理由に外遊の予定を切り上げていた。
死去した場合の後継者は未定で、後継者選びの方法も、後継者を選ぶかどうかも分かっていない。
ダライ・ラマの称号は伝統的に、チベット仏教の歴代の最高指導者の生まれかわりとされる人物に受け継がれてきた。しかしダライ・ラマは最近のインタビューの中で、自身の死後は、中国政府がダライ・ラマの称号継承を妨害しようとするだろうと予想していた。