スーダン首都で大規模デモ、5人死亡 大統領の退陣求める
(CNN) アフリカ北東部スーダンの首都ハルツームで週末にかけて大規模な反政府デモがあり、少なくとも5人が死亡したことが8日までに分かった。国内の医師でつくる団体が明らかにした。
今回のデモは、昨年12月に始まったバシル大統領の退陣を求める一連の抗議行動の中でも最大の規模に膨れ上がった可能性がある。治安部隊との衝突で少なくとも26人が負傷し、病院へ運ばれた。医師の団体がフェイスブックに投稿したところによると、50代の男性1人が政府所有のピックアップトラックにひかれ、寛骨と前腕骨を損傷したという。
6日にはデモに参加した群衆が、大統領府と軍司令部の周辺に大挙して押し寄せた。医師や弁護士、ジャーナリストからなるネットワークの呼び掛けに応じて集まった。
治安部隊はデモ参加者らを退散させようと、少なくとも2度にわたり催涙ガスを浴びせるなどしたが、目撃者の証言によれば、人数があまりに多かったため効果はほとんどなかったという。
CNNはデモの規模を独自に確認していないが、デモを呼びかけたネットワークは数十万人が参加したと推計している。ハルツーム当局や警察による人数の公式発表は行われていない。
デモ参加者との「限定的な衝突」の後、当局者らは後退した。地元のジャーナリストによると、軍の兵士は司令部の外でそれぞれの配置についている。
日が暮れた後も、多くのデモ参加者らがマットレスや毛布を持ち込んでその場に残り、抗議行動を続けたとみられる。CNNが取材したところ、地元のビジネスマンなどが参加者らに食料や水を配っていたとの証言が多く寄せられた。