サイクロンと洪水で壊滅状態 救助難航、感染症拡大の恐れ アフリカ南東部
モザンビーク・ベイラ(CNN) 今月中旬、大型サイクロン「イーデイ」が直撃したアフリカ南東部のモザンビーク。沿岸部の港湾都市ベイラでは、上陸から10日たった今もなお、どこを見渡しても破壊された建物が目に入る。復旧のめどは立っていない。
イーデイは15日にベイラに上陸。各地で集落が完全に水没したり、建物ががれきと化すなど壊滅的な被害が広がっている。
これまでに確認された死者は446人、被災者は50万人を超す。救助隊は洪水によって孤立した人たちの救出を急ぐとともに、感染症の拡大を食い止める対策に追われている。
当局によると、ベイラとその周辺の地域は90%以上が破壊され、不安定な素材でできた住宅は95~97%が倒壊した。
空港から車を走らせていた取材班は、アルミニウムの屋根が吹き飛ばされて散乱している学校を目の当たりにした。壁に寄りかかって座っていた小さな女の子は数学の教科書を読んでいた。
同地では通信設備や衛星施設が破壊され、インターネットも使えなくなった。
ポルトガル様式の住宅は瓦屋根が吹き飛ばされ、レンガ造りの住宅はアルミニウムのシートで覆われている。
強風で根本から倒れた樹木に押しつぶされた住宅もあった。