香港デモで28人負傷、反政府派と親中派との衝突も
香港(CNN) 政府への抗議デモが15週目となった香港で、デモに参加した数十人が負傷した。抗議デモでは、反政府派と親中派とのグループ間で衝突も起きている。
15日の抗議デモでは、当局からの許可はなかったが、数千人が銅鑼湾(コーズウェイベイ)から政府本部などがある金鐘(アドミラルティ)へ向けて平和的な行進を行い、「5大要求」への対応を求めた。
その後、過激なデモ参加者が立法会(議会)の外に集まり、警官隊に対してれんがや火炎瓶を投げつけ始めたことで、デモは暴力的なものとなった。警察も催涙ガスや放水車で応じた。催涙ガスや水には青い染料が含まれており、デモ参加者の後の逮捕を容易にするために色落ちしにくいようになっているという。
病院当局によれば、15日のデモで少なくとも28人が負傷した。そのうち、男性13人と女性4人は16日に退院した。11人が入院しており、男性2人は重傷だという。
警官隊とデモ隊との衝突は過去数週間と比べるとかなり頻繁に発生している。一方で、最もひどい衝突はデモの端の部分で起こっており、そこでは反政府派と親中派とが攻撃し合っている。
CNN取材班は、覆面をつけたデモ参加者の集団が天后地区で男性1人を襲撃する場面を目撃した。この事件以前にもネット上で広がった動画には、青いシャツをきた中年男性が黒装束の集団から襲われて気を失ったような様子が捉えられていた。香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストによれば、身元不明のこの男性は襲撃前、警察を支持するスローガンを唱えていたという。