イタリア、半数の州で新たにロックダウン 復活祭には全国が対象
ローマ(CNN) イタリアで新型コロナウイルスの感染者が急増していることを受け、ローマやミラノ、ベネチアなど主要都市を含む半数の州に新たな都市封鎖(ロックダウン)措置が発表された。
政府は12日の閣議で、15日から4月6日までのロックダウンを決めた。感染状況に応じて「レッドゾーン」に指定された地域では、通勤や健康上の理由以外の外出が禁止され、必要不可欠な事業を除く店舗が閉鎖される。
「オレンジゾーン」の地域では、通勤や健康上の理由以外で州や市をまたぐ移動が禁止され、飲食店は宅配や持ち帰りのみ営業を認められる。
現時点で対象外の州も、人口10万人当たりの感染者が週250人を超えた時点で自動的にロックダウンの対象となる。
また4月4日のイースター(復活祭)に合わせ、同3~5日はロックダウンの対象を全国に拡大する。
保健省はこの措置を通し、感染者1人が何人に感染させるかを示す「実効再生産数」を、現在の1.6から1以下まで引き下げることを目指す。
同国では英国の変異株による感染が拡大し、ブラジル変異株の小規模なクラスターも発生している。
ドラギ首相は、ロックダウンが「子どもの教育や経済、国民の精神状態に影響することを認識している」としたうえで、新たな感染拡大に対応するために必要な措置だと強調した。
同国の新規感染者は11日に2万5000人を超え、昨年11月以来の最多を記録。12日はさらに2万6000人以上の感染が確認された。
ドラギ氏は同時に、ワクチン接種の推進を改めて表明した。政府のコロナ対策責任者は、今年夏までに成人全員の接種が完了するとの見通しを示した。