同性婚を認めないのは「違憲」 札幌地裁が初の判断
(CNN) 同性どうしの婚姻届が受理されず精神的苦痛を受けたとして、北海道のカップル3組が国に損害賠償を求めた裁判で、札幌地裁は17日、同性婚を認めないのは憲法に違反するとの判断を下した。
日本の裁判所が同性婚の合憲性をめぐる判断を示したのは初めて。日本は主要7カ国(G7)で唯一、同性婚を認めていない。
3組のカップルは2019年、1人につき100万円の損害賠償を求めて訴えを起こしていた。
札幌地裁は17日の判決で、政府が同性婚を認めないのは「法の下の平等」などを定めた憲法に違反すると指摘。ただし損害賠償の請求は棄却した。
日本はアジアの中では比較的、同性愛に寛容な国ともいわれる。2015年には東京都渋谷区と世田谷区が、同性カップルを結婚に相当する関係と認める「パートナーシップ証明書」の交付を開始した。その後数十カ所の自治体で、同様の制度が導入されてきた。
だが活動家らによれば、性的少数者は今も偏見にさらされている。国際NGOのヒューマン・ライツ・ウォッチや性的少数者の団体は日本に対し、性的指向などによる差別を禁止する法律を東京五輪までに制定するよう呼び掛けている。