シーズン初の熱帯暴風雨、太平洋東部で発生 観測史上最も早く
(CNN) 2021年東部太平洋ハリケーンシーズン初の熱帯暴風雨が、メキシコの南西沖で9日に発生した。
熱帯暴風雨「アンドレス」の発生は、2017年の「エイドリアン」を抜き、東部太平洋の衛星観測史上最も早かった。東部太平洋ハリケーンシーズンの始まりは公式には5月15日だが、アンドレスはその前に発生した。
東部太平洋では過去5年の間に3回、ハリケーンシーズンが正式に始まる前に熱帯低気圧か熱帯暴風雨が発生していた。
今回の低気圧は7日に発達し始め、勢力を強めて熱帯暴風雨になった。現在の風速は約18メートル。時速約9.6キロの速度で北西へ進んでいる。
10日午前にかけて熱帯暴風雨の勢力を維持する見通しで、11日には勢力を弱めながら東部太平洋の海上を移動すると予想されている。
熱帯低気圧の活動が早まっているのは太平洋だけではない。大西洋でも過去6年で少なくとも1回、名前の付いた熱帯低気圧が6月1日からのシーズン前に発生した。今年も再び平均を上回る大西洋ハリケーンシーズンになると予想されている。
このため国立ハリケーンセンターは今年から、「熱帯気象予測」の発表を5月15日に開始する。
9日~15日は「国家ハリケーン準備週間」に指定され、ハリケーンシーズン到来に備えた備えを呼びかけている。