ルクセンブルク、大麻の栽培と使用を合法化へ 欧州で初
(CNN) ルクセンブルク政府は22日に声明を出し、大麻の栽培と使用を合法化する方針を明らかにした。実現すれば欧州諸国で最初の事例となる。
新たな法制度の下、ルクセンブルクの18歳以上の成人は大麻の使用及び1世帯に付き苗4本までを栽培することが認められる。大麻の生産と消費が完全に合法化されるのは欧州で初めて。
これに伴い、大麻所持の罰金も大幅に減額される見通し。3グラム以下の所持に対しては現行の291~2910ドル(約3万3000~33万円)から29~581ドルまで下がるとみられる。
公衆の場での大麻の使用は引き続き違法だが、種子の取引は合法となる。その際大麻の量や精神活性成分のTHC(テトラヒドロカンナビノール)の水準に上限は設定されない。
今回の政策変更は、麻薬関連犯罪や闇市場での麻薬取引の取り締まりを目指す政府による取り組みの一環。現在違法の大麻市場に対し、政府が規制をかけられるようにする狙いがある。
連立政権は新法の成立を支持しているが、これを確定するには議会で可決する必要がある。
欧州ではこのほかイタリアで、来年にも大麻合法化の是非を問う国民投票が行われる公算が大きい。条件とされた50万人分の署名を複数の運動組織が集め、投票実施にこぎつけている。