欧州西部の豪雨、死者120人超に ドイツの一部で壊滅的被害
ドイツ・ベルリン/バート・ノイエンアール・アールバイラー(CNN) 欧州西部を襲った豪雨による洪水被害で、当局は16日、120人以上が死亡したと明らかにした。水位の上昇や地滑り、停電が起きる中で大規模な救助活動が続けられている。
ドイツやベルギーの被害をとらえた画像からは、複数の村が完全に水没し、崩壊した建物やがれきに車が挟まれている様子がうかがえる。オランダやルクセンブルクでも豪雨による被害が出ている。
ドイツでは西部2州で少なくとも105人が死亡した。特に被害が大きいラインラント・プファルツ州アールバイラー地域では、当局によると、1300人が依然として安否不明になっている。
同州コブレンツの警察報道官はCNNの取材に、「まだ終わりが見えない」と説明。ただ、当局は救助活動の継続や電話回線の復旧に伴い、不明者の数を下方修正できることに望みをかけているとも述べた。
この報道官によると、一部の人は二重三重に行方不明者として登録されている可能性がある。たとえば、家族や同僚、友人が同一人物をそれぞれ不明者として登録している場合が考えられる。
また、一部の地域では電話回線の遮断が続き、受信が難しくなっている。こうした地域で回線復旧が進めば、親戚や同僚、友人に無事を連絡できるようになる見通しだという。
ドイツ西部ノルトライン・ウェストファーレン州では16日夜、ルール川沿いのダムが決壊した。当局はさらなる決壊が起きる可能性もあるとみて、地域内の貯水池の様子を注視している。