北東部スムイに市民脱出の「人道回廊」、難民200万人超 ウクライナ
米国防当局者は8日、マリウポリは今、ロシア軍によって孤立させられていると語った。ただ、ロシア軍は今もマリウポリを爆撃しているものの、市内に「重大な形で」存在するには至っていないとの見方を示している。
CNNは先に、マリウポリの住民が何日もの間、水や電気から切り離された状態にあると伝えていた。
一方、首都キエフ周辺の地域も人道的に懸念される状況が続いている。
キエフ地区軍政局のトップはユーチューブの動画で、「主な課題は依然として人道支援だ」と指摘。ブチャ、イルピン、ホストメリ、マカリフ、ボロディヤンカ、ボルゼルの住民は「水や食料なしで何日間も防空壕(ごう)にとどまることを余儀なくされている」と述べ、ロシアはICRC(赤十字国際委員会)の仲介による合意にもかかわらず、人道避難を阻止していると言い添えた。
国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)は8日、先の週末にロシア軍が進軍したウクライナ北部で避難しようとした民間人8人が殺害されたとの報道を受け、民間人に対する無差別攻撃を禁じた国際人道法にロシア軍が違反していると述べた。
これに先立ち英国防省は、ロシア軍が避難回廊を標的として、イルピンから避難しようとした民間人数人を殺害したとして非難していた。