ロシア軍艦沈没で息子が「行方不明」に、父親がSNSで情報募る
(CNN) ロシア誘導ミサイル巡洋艦「モスクワ」の沈没後に消息不明となった海軍要員の父親が、SNSで情報提供を募っている。国営メディアでは沈没の犠牲者に関する情報が限られているためだ。
ロシア黒海艦隊の旗艦モスクワは先週、ウクライナ当局者が対艦ミサイルによる攻撃を発表した後に沈没した。
ロシア当局は沈没を認めたものの、経緯については火災と弾薬爆発の後に沈没したとしか述べていない。
同艦に搭乗していた徴集兵の父親、ドミトリー・シュクレベツさんはロシアのSNS「フコンタクテ」への投稿で、息子が艦のコックを務めていたことを明らかにした。
投稿では「4月13日から14日にかけての夜、悲劇が起きた。真実はまだ分かっていないが、国防省の公式報告書には艦上で火災が発生して弾薬が爆発したとある」「乗組員は全員退避させられたと記載されているが、これはうそだ。見え透いた人をばかにしたうそだ」とつづられている。
シュクレベツさんは、息子が死傷者ではなく行方不明者の名簿に記載されていることを知らされた。
「沈没に関する情報を確認しようと何度も問い合わせたものの、巡洋艦の艦長や副艦長は連絡を絶った」とシュクレベツさんは指摘し、「直接聞きたい。あなたがた将校は生きているのに、徴集兵の息子が死んだのはなぜなのか」と問いかけた。
さらに「このような卑劣な方法で息子を奪われた男に怖いものなどない」と言い添えた。
ロシアのプーチン大統領は当初、徴集兵はウクライナでの「特別軍事作戦」に参加しないとしていたものの、その後大統領府は徴集兵の戦闘作戦への参加状況について調査中だと認めた。
大統領府報道官はシュクレベツさんの投稿について聞かれ、この件に関する質問は全てロシア軍に問い合わせるよう指示した。CNNはシュクレベツさんに直接連絡を取れていない。