軍警察の急襲作戦で銃撃戦、22人死亡 リオのスラム街
ブラジル・サンパウロ(CNN) ブラジル・リオデジャネイロのスラム街で24日、麻薬密輸業者らを狙った軍警察の急襲作戦が銃撃戦に発展し、少なくとも22人が死亡した。
このスラム街には犯罪組織のリーダーらが集まっていたとみられ、警察部隊が突入準備中に受けた銃撃をきっかけに衝突が起きた。
地元病院には21人の遺体と、けが人6人が運び込まれたという。
リオの軍警察は同日夜、急襲作戦は必要だったが、人命の喪失を考えれば成功とはいえないとする声明を出した。
軍警察の責任者が記者会見で語ったところによると、このスラム街は他州から流れ込む麻薬密輸業者らの潜伏先になっていた。
リオではかねて、警察の急襲作戦で多数の死者が出る事態が繰り返され、人権団体から批判の声が上がっていた。
ブラジル最高裁は新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)のさなかだった2020年6月、公共保健、人権機関への負担を緩和するため、人口の密集するリオのスラム街では「絶対的な例外」を除いて麻薬取締作戦を禁止すると発表していた。
同責任者は、この禁止令によって犯罪者らがスラム街に押し寄せ、潜伏するようになったと主張する。
同市では昨年5月にも警察の急襲作戦をきっかけに衝突が起き、史上最多の28人が死亡していた。