ウクライナ外交官、ブラジル大統領を批判 「不偏」は当てはまらない
(CNN) ブラジルに駐在するウクライナ人外交官が、ロシアによるウクライナ侵攻に対するブラジルのボルソナーロ大統領の「中立的」姿勢を批判し、侵略者が誰であるか明確な場合の紛争においては、中立という考えは当てはまり得ないと述べた。
同大統領は先月27日、ロシア政府に対する制裁を拒否。ブラジルが農業分野においてロシア製の肥料に依存していることを指摘し、ブラジルは「中立的立場」を取ると主張した。
その後、同国のカルロス・フランサ外相は、同大統領が「不偏」という言葉を使用するつもりだったと弁明した。
ウクライナの外交官であるアナトリー・トカチ氏は首都ブラジリアのウクライナ大使館で行った記者会見で、同国政府はボルソナーロ大統領から連帯の言葉を一言も受けていないと発言。
「我々は誰が侵略者かを分かっている。犠牲者がいる。不偏がこの状況でどう当てはまり得るのか、私には分からない」と述べた。
トカチ氏はまた、この時期にロシアとの関係を維持することは、ウクライナに対する戦争において間接的な援助につながり得ると警告。
トカチ氏は「我々は皆に対して、ロシアとの全ての貿易関係を遮断することを求める。全ての関係だ。ロシアとビジネスをすることは現在、侵略、戦争犯罪、偽情報、サイバー攻撃、そしてロシアの指導者ウラジーミル・プーチン(大統領)に対する資金援助を意味する」と述べた。