ウクライナ独立記念日、ロシアから奪った戦車を展示 不安募らせる住民
ウクライナ国旗を持った別の女性(35)もCNNの取材に応じ、ロシアと戦っている家族がいると語った。「父は戦線にいて、親類の多くも戦線にいる。だから明日はお祭りではなく、独立をたたえ、感じる。今回の感情はこれまでの30年とは違う」
ウクライナのボロディミル・ゼレンスキー大統領は23日、ロシア軍が独立記念日を狙ってミサイルなどの攻撃を仕掛ける可能性があると警告。米政府も同日、米国人に対して直ちにウクライナを離れるよう呼びかけた。
CNNがキーウで話を聞いた人の多くは、ロシアによる攻撃の可能性について不安を口にした。
「私たちは明日ここへ来る予定だったが、明日については警報がたくさん出ているので、自宅にとどまることにした」。妻とともにパレードを見物していた男性(51)はそう語り、「私たちは鉄くずのパレードを見に来た。(ロシアに)私たちの祝典を台無しにされたからだ。去年の独立記念日はここで(ウクライナ軍の)パレードを見ていた。あれは素晴らしかった」と振り返った。
29歳の男性は「明日はお祭り気分にはなれない」と話し、首都に対するミサイル攻撃が不安だと話している。
68歳の女性は「ロシア人に対する憎しみが大きくなりすぎて張り裂けそう」と語った。勤務先のクリニックからは、今後数日は在宅で勤務するよう指示されたといい、「私は戦争の間も(ずっと)働いてきた。砲撃の中で帰宅することもあった」と話す。
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領については、まるで「手投げ弾を持ったサル」のように予想がつかないと形容し、「彼が実際に何を考えているのか誰にも分からない」と訴えた。