ウクライナ南部で41以上の集落を解放、大統領が発表
(CNN) ウクライナのゼレンスキー大統領は10日の定例ビデオ演説で、ロシアがドニプロ川東岸への撤退を決定して以降、ウクライナ南部で41以上の集落が解放されたと発表した。
ゼレンスキー氏は南部ヘルソン州で進軍する部隊を称賛し、「今起きているのは数カ月に及ぶ激しい闘いの戦果であり、勇気と痛み、喪失で勝ち取ったものだ」と述べた。
同氏によると、警察の部隊がヘルソン州の複数の集落に入り情勢の安定化に努めている。
ただ、解放後の道のりは長そうだ。ゼレンスキー氏は「まずは地雷除去が必要だ」と述べ、占領者が数千発を残し、除去には数十年かかるとの見積もりを聞いているがそんなには待てないと発言。「侵略者は送電線、企業、畑、森、至る所に地雷を仕掛け、ピーク時には30万平方キロが命の危険を伴う地域になった」とした上で、工兵の努力で「地雷除去が必要な地域は残り17万平方キロになった」と述べた。
ただ、残された地域では戦闘が依然続き、敵軍が撤退時に新たな地雷も敷設しているため、作業は困難を極めるとの見通しを示した。
地雷除去を支援する国々にも感謝の言葉を述べ、オランダや米国の新たな金銭・軍事支援にも謝意を示した。