ロシアが新STARTに違反し査察拒否 米当局者が指摘

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国防産業関連の展示会に出品されたロシアの大陸間弾道ミサイル(ICBM)「RT―2PM2」=2022年8月、ロシア・モスクワ/The Washington Post/Getty Images

国防産業関連の展示会に出品されたロシアの大陸間弾道ミサイル(ICBM)「RT―2PM2」=2022年8月、ロシア・モスクワ/The Washington Post/Getty Images

(CNN) 米国務省の報道官は1月31日、ロシアが新戦略兵器削減条約(新START)に基づく査察を受け入れず、同条約に違反していると指摘した。

同報道官は声明で、ロシア側が拒否しているために米国は新STARTに基づく重要な権利を行使できないと主張。また、ロシアは同条約が定める日程に沿った二国間協議の開催にも応じていないと述べた。

新STARTは米ロ間で2011年に発効し、21年に5年間延長された。核関連施設の相互査察を義務付けているが、新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)により、査察は20年から停止している。

二国間協議は昨年11月末にエジプトでの開催が決まっていたが、突然中止された。米国務省報道官は、ロシア側が一方的に中止を決めたと述べた。

ロシアのリャブコフ外務次官は30日、ロシア国営RIAノーボスチ通信とのインタビューで、新STARTが26年に後継条約のないまま期限切れとなる可能性に言及し、「非常に可能性の高いシナリオだ」と語った。

ロシアのプーチン大統領は昨年12月、ウクライナでの軍事衝突は「しばらく時間がかかる」との見通しを示し、核戦争の脅威増大を警告。核先制使用の可能性を全面的には否定しないまま、自国が保有する核兵器は挑発でなく抑止のためとする認識を示した。

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