イラン工場へのドローン攻撃、イスラエル軍の作戦か 米紙報道
(CNN) イラン中部イスファハンの軍需工場が29日に受けたドローン(無人航空機)攻撃について、米当局者らはイスラエル軍が実施したとの見方を示している。
米紙ウォールストリート・ジャーナルとニューヨーク・タイムズが伝えた。ニューヨーク・タイムズは、この件をめぐりイスラエルと米国が協議した内容を知る情報当局高官らの話として報じた。
CNNはこの情報を独自に確認していない。米国防総省の報道官はCNNに、米軍がイラン国内で攻撃や作戦を実施していないことを確認した。
イランの国防省は攻撃の主体についての情報を公開していない。イスラエル軍はコメントを避けた。
イラン当局は29日、ドローンによる被害は建物の一部損傷にとどまり、死傷者は出なかったとして、攻撃が失敗に終わったと発表していた。
イランではここ数年、軍拠点や核関連施設の周辺などで爆発や不審火が相次いでいる。
2020年7月には中部ナタンツの核施設で大規模な火災が発生した。当局は安全保障上の懸念があるとして、原因調査の結果を公表しなかった。
21年にはナタンツで停電が起き、原子力庁が「テロ行為」と断定。イスラエル軍トップが関与を示唆した。
19年10月には国営石油会社のタンカーにミサイル2発が撃ち込まれた。同社は当初、サウジアラビアから発射されたミサイルとの見方を示したが、その後撤回した。
これに先立ち、南東部シスタン・バルチスタン州で同年、精鋭部隊・革命防衛隊のメンバーを乗せたバスの近くでトラックが爆発し、少なくとも23人が死亡、17人が負傷。分離独立派の集団が犯行声明を出した。