ドンバス地方の戦争、新たな局面に 市民の残る都市にミサイル攻撃
ウクライナ・クラマトルスク(CNN) ロシアがウクライナ東部ドネツク州の工業都市に攻撃の手を伸ばし、人口密集地へのミサイル攻撃を繰り返している。
クラマトルスク市の中心部では2日、S300ミサイル2発が撃ち込まれ、CNN取材班のいる場所から100メートル以内に約1分間隔で着弾した。
この前にはイスカンデルミサイル1発も同じ地区に撃ち込まれ、4人が死亡、数人が負傷していた。現場は店舗や病院、診療所が並ぶ完全な住宅地で、犠牲者の一人は広く尊敬を集める学校の女性校長(47)だった。
現場に残っていた救助隊が2日の攻撃について警告を受けることはなかった。CNNが2発目のミサイルの着弾直前の瞬間を目撃した後、大きな炎が立ち上り、煙が空中に舞い上がった。
この攻撃による死者は出なかったものの、少なくとも民間人5人が負傷した。住民の中にはパニックで逃げ惑う人もいれば、運命だと諦める人もいた。玄関口にしゃがみ込んでいたナタリアさんは「もちろん怖い」「でも私たちにどんな選択肢があるというのか」と問いかけた。