武装２人組による強姦事件に抗議のデモ　パキスタン

イスラマバード（ＣＮＮ） パキスタンの首都イスラマバード中心部の公園で先週、女性（２４）が武装した男２人に強姦（ごうかん）される事件があり、活動家らが抗議の声を上げている。

ＣＮＮが閲覧した被害届によると、女性は９日、公園で男性の同僚と一緒にいたところを２人組に襲われた。

２人組は園内の茂みに男性と女性を連れ込み、女性の衣服をはぎ取って強姦した。

女性によると、２人組は女性が夜間に公園にいたことをとがめ、男性との関係を尋ねた。質問に答えると平手打ちされ、髪を引っ張られて投げ倒されたという。

この事件をきっかけに、女性の権利擁護を訴える活動家らが抗議運動を展開している。

公園内の手すりには、デモ参加者数十人が民族衣装のショール「ドゥパタ」を結び付けた。添えられたメッセージは「これ以上の姉妹を苦しませないで」「パキスタンの女性と子どもを救おう」と呼び掛けている。

女性団体「アウラット・アザディ・マーチ」（女性の自由行進）は声明で、国内に性的蛮行が広がっていると主張。国家や社会が沈黙を続けるのは容認できないと述べ、「私たちは怒っている。苦しんでいる。忘れ去ることを許さない」と訴えた。

イスラマバード警察の報道担当者がＣＮＮに語ったところによると、事件の容疑者はまだ逮捕されていない。

政府は１２日、女性の個人情報を守る必要があるとして、国内テレビ各局による同事件の報道を禁止した。

現場の公園は富裕層の多い地区にあり、警備要員も重点的に配置されている。市民の憩いの場として、米ニューヨークのセントラル・パークに例えられることが多い。