ベラルーシ軍機改良し核攻撃可能に、ミサイルも供与 ロシア
(CNN) ロシアのショイグ国防相は6日までに、ベラルーシへの戦術核兵器の配備計画に関連し核攻撃を可能にするため同国軍の航空機の性能が改良されたと主張した。
ベラルーシ軍が保持する攻撃型航空機の一部は敵の標的への核攻撃を遂行し得る能力を得たと説明。戦術用の短距離弾道ミサイル「イスカンデルM」もベラルーシ軍に引き渡されたとした。
ベラルーシはこのミサイルを通常兵器あるいは核攻撃用にも投入できると述べた。イスカンデルの運用に関するベラルーシ軍への訓練もロシア内で実施されているとも話した。
ショイグ氏は、ベラルーシへの戦術核の配備は北大西洋条約機構(NATO)の拡大がロシアとの国境沿いに迫ったことへの対抗措置との考えを表明。ロシアと約1300キロにわたって国境を接する北欧フィンランドは4日にNATO入りを正式に果たしていた。
NATOのストルテンベルグ事務総長は先に、フィンランドでのNATO軍の駐留は同国の同意を条件に実行されるとも記者団に指摘。ただ、ショイグ国防相はロシアの安全保障を図るため「報復的な措置」が必要とも応じていた。
ロシアのプーチン大統領は以前、ベラルーシに差し向ける戦術核兵器の保管施設の工事は今年の7月以前に完工するとも明かしていた。ストルテンベルグ事務総長は4日、ロシアの核抑止力の運用態勢についてNATO側に対応の見直しを強いるような変化は一切ないと言明していた。