「ワグネル創設者がウクライナに取引提案」の報道、本人は否定
(CNN) 米紙ワシントン・ポストは14日、ロシアの民間軍事会社「ワグネル」の創設者、プリゴジン氏がウクライナに対し、激戦地バフムート周辺からの撤退を条件にロシア軍の位置を共有する取引を持ちかけていたと報じたが、本人は15日、これを否定した。
同紙は、ゲーム愛好家らの対話アプリ「ディスコード」上で最近流出した米軍の機密文書に基づく情報として、プリゴジン氏が1月にウクライナ軍情報部門の将校らとアフリカのある国で会い、取引を提案したと伝えた。
これに対し、プリゴジン氏はSNS「テレグラム」への投稿で、敵側が流した作り話だと主張。ロシアがウクライナ侵攻を開始した数カ月前からアフリカには行っていないと述べ、「私がそこでだれかに会ったというのは物理的にあり得ない」と書き込んだ。
そのうえで、「これはだれの仕業か。ジャーナリストが騒ぎを起こそうとしたのか、(モスクワ郊外の高級住宅地)ルブリオフカの同志たちが話をでっち上げたのか」と問いかけた。
ロシア大統領府のペスコフ報道官は15日の記者会見で「またいつもの作り話だ」と述べたが、それ以上のコメントは避けた。
ウクライナ国防省情報総局の報道官は同日、国内テレビ局とのインタビューでこの報道について質問を受けたが、「そんな話をしてだれの得になるのか」と問い返すにとどまった。