ロシア国防費、7割増し 24年度予算案で16兆円超
(CNN) ロシアは来年の軍事支出を大幅に増やす見込みだ。大統領府のペスコフ報道官は28日、2024年度予算案の発表を受けて、ロシアに対して現在行われている「ハイブリッド戦争」のため、国防予算を増やす必要があると述べた。
財務省がまとめた予算案は「国防」に最大10兆7700億ルーブル(約16兆6000億円)を充てた。23年度から約70%増えている。
記者会見でコメントを求められたペスコフ氏は「ハイブリッド戦争が続いており、我々は特別軍事作戦を続けているため、このような増額が不可欠なのは明らかだ。我々に対して仕掛けられているハイブリッド戦争のことだ。これにはかなりの費用が伴う」と述べた。
同日モスクワで開催された金融フォーラムで来年度の予算案の優先事項について質問されたシルアノフ財務相は、軍事支出に重点を置いていると強調した。
シルアノフ氏は「予算の構成は、我々の勝利を確かなものにすることに重点を置いていることを反映している。陸軍、防衛力、軍隊、戦闘員など前線で必要とされているもの、勝利のために必要なものすべてが予算に組まれている」と説明。「予算上、かなりの負担となっている。だが絶対的に優先事項だ」とも指摘した。
ラブロフ外相はウクライナを支援している米国やその他の国々はロシアと「直接の戦争状態」にあると非難している。