投降の兵士2人をロシア兵が殺害か、ウクライナ検察が捜査
キーウ(CNN) ロシア軍との激戦が続くウクライナ東部で、投降したウクライナ兵2人をロシア兵が殺害したとされる映像が浮上し、ウクライナ検察が捜査を進めている。
ウクライナ当局は2日にSNS上で殺害現場とされる映像を公開し、捜査を率いる検事総長事務所が3日に声明を発表した。
発表によると、東部ドネツク郊外の監視所付近で、兵士2人が投降後に殺害された。同事務所は、捕虜の人道的な扱いを定めたジュネーブ条約に違反する重大な国際犯罪だと非難している。
CNNは映像を独自に検証できていない。
ロシアはウクライナ侵攻を始めてから多数の犯罪を重ねてきたとされ、ウクライナ当局が捜査中だが、ロシア側はこれを否定している。
国際刑事裁判所(ICC)は今年3月、ウクライナの子どもたちをロシアへ連れ去った責任者として、プーチン大統領に逮捕状を出した。
ウクライナの人権オンブズマン、ドミトロ・ルビネツ氏は2日、SNS「テレグラム」への投稿で、非武装の兵士が殺害されたのは今回に限ったケースではないと指摘した。
3月にはロシアの兵士らが捕虜のウクライナ兵1人を殺害したとみられる映像が出回り、4月にもロシア兵が複数のウクライナ兵の首を切断したとされる場面の映像が親ロシア系SNSに投稿された。
ルビネツ氏は「ウクライナの捜査当局と情報機関が犯人のロシア兵らを特定できると確信している」と述べた。