ガザ南部の大雨で浸水被害 避難民のテントにも
(CNN) パレスチナ自治区ガザ地区南部のデイルアルバラが12日、激しい雨に見舞われ、浸水の被害が避難民のテントにも及んだ。
大雨は繰り返し襲い、多くのテントでマットレスが水没するなどの被害が出た。避難キャンプは一面の洪水で、逃げる場所もない。
キャンプで撮影されたCNNのビデオには、子どもたちが泥や汚水をかき分けて進む様子が映っている。
乳児を含む子ども少なくとも9人が身を寄せるテントから、水をかき出そうとする女性の姿も見えた。女性はイスラム組織ハマスとイスラエルを名指しして「もうたくさん。こんなことはやめてほしい。あるいはイスラエルに私たち全員を殺させて、苦しみから解放されたい」と訴えた。
テントの中で水遊びをする子どもたちがいる一方、裸足のまま歩き回っていた少女(13)はCNNに「テントは水浸しで、きょうだいが凍えている。どうしたらいいのか。家に帰りたい。おぼれたくない」と話した。
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の推計によると、ガザ地区では11日の時点で、住民の85%に相当する190万人近くが避難を強いられていた。中には避難先を転々としてきた住民もいる。