エルサルバドル、高度人材5000人に無料でパスポート発給、市民権付与へ
(CNN) 中米エルサルバドルのブケレ大統領は6日、高度な専門性を持つ外国人5000人に無料でパスポートを発給すると発表した。外国からの投資を呼び込む経済振興策の一環と位置付けられる。
ブケレ氏がX(旧ツイッター)に投稿した声明によると、対象は外国の科学者や技術者、医師、芸術家らで、投票権を含む完全な市民権を付与する。
家族や財産の移転に伴う税金や関税を撤廃して、移住を支援するという。
ブケレ氏は、対象者らが国家の将来に極めて大きな影響をもたらすとの期待を示した。
同氏はこれまでも強権的な手法で大胆な改革を断行してきた。2021年に世界で初めて暗号資産(仮想通貨)ビットコインを法定通貨に採用したが、国際通貨基金(IMF)はリスクが大きいとして除外を要請した。
昨年は議会で、ビットコインを使って同国の社会開発計画に投資した外国人への市民権付与を促進する法案が可決された。
ブケレ氏はまた、犯罪の取り締まりを強化して治安を改善させたが、これが大量拘束や拷問など大規模な人権侵害を招いたとして批判を受けている。