犯罪組織による殺人横行で非常事態宣言 エルサルバドル

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エルサルバドル国会=27日/Jessica Orellana/Reuters

エルサルバドル国会=27日/Jessica Orellana/Reuters

(CNN) 中米エルサルバドルで犯罪組織による殺人が横行していることを受け、同国の国会が27日、非常事態宣言の法案を賛成多数で可決した。

同国では2大犯罪組織「バリオ18」と「MS13」による殺人事件が続発している。26日だけで62件の報告があった。

非常事態宣言下では結社の自由や国選弁護人の制度が30日間停止され、治安部隊による通話の傍受や容疑者の勾留延長が可能になる。

エルサルバドルでは長年、犯罪組織と治安部隊の衝突に加え、縄張りや麻薬ルートをめぐる組織同士の抗争が続いてきた。2010年代には、人口に対する殺人件数が数年連続で世界最多を記録した。

ブケレ大統領(40)は19年6月、犯罪組織への対策強化を掲げて就任。20年には組織メンバーに対する警察や軍の武力行使を承認した。

一方でブケレ政権をめぐっては、犯罪組織との取引疑惑や強権的な傾向も指摘されている。

ブケレ氏の就任後に殺人件数は減少したものの、最近再び増加している。同氏は27日のツイートで、非常事態宣言は「必要な場合のみ、関係機関によって執行される」と説明。「大多数の国民にとっては平常通りの生活が続く」と強調した。

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