イスラエルのガンツ前国防相、戦時内閣を離脱 ネタニヤフ首相に打撃
(CNN) イスラエルのガンツ前国防相が9日、戦時内閣から離脱した。ネタニヤフ首相にとっては打撃となる。
ガンツ氏はテレビ放送された声明の中で「ネタニヤフ首相は真の勝利に向けた我々の前進を阻んでいる」と主張。離脱の理由として「この国の状況と意思決定室の状況が変化した」と述べている。
その上で、ネタニヤフ首相がパレスチナ自治区ガザ地区の戦後に向けた戦略よりも、個人の政治的事情を優先しているとして非難。数カ月以内に選挙を実施するようネタニヤフ首相に要求し、「国民を分断させてはならない」と強調した。
ガンツ氏は先月、6月8日を期限として、ガザ地区のイスラム組織ハマスに対する戦争の新たな計画を打ち出すよう、ネタニヤフ首相に迫っていた。
辞任表明は8日に行うとみられていたが、イスラエル軍がパレスチナ人270人以上を死亡させた作戦で人質4人を救出したというニュースを受け、発表を延期していた。
ガンツ氏の辞任表明に対してネタニヤフ首相は翻意を促し、「ベニー、今は運動を放棄する時ではない。力を合わせるべき時だ」とX(旧ツイッター)に書き込んだ。