イスラエル軍が人質4人救出、死者236人 ガザ中部の難民キャンプ
(CNN) イスラエル軍は8日、パレスチナ自治区ガザ地区中部ヌセイラトの難民キャンプで特別作戦を実行し、人質4人を救出したと発表した。ガザの病院関係者らによると、この作戦に巻き込まれて少なくとも236人が死亡、400人以上が負傷した。
イスラエル軍によると、4人の人質は全員、昨年10月7日にイスラム組織ハマスがイスラエルに越境攻撃を仕掛けた際、野外音楽イベントの会場から連れ去られた。救出時の健康状態は良好で、さらに検査を受けるために病院へ運ばれた。
イスラエル警察は、この作戦で対テロ特別班の警官1人が死亡したと発表した。
一方、ガザ側の情報によると、8日深夜までにヌセイラトのアウダ病院に142人、近くのデイルアルバラにあるアクサ病院に94人の遺体が運び込まれた。ガザで発表される死者数の集計では、民間人と戦闘員が区別されていない。
イスラエル軍の報道官は、作戦による死者が100人未満だったと主張。このうち何人が民間人だったかについては情報がないと述べた。
軍のハガリ報道官は、ハマスが民間施設に潜伏していたため、人質を救出するにはその区域に立ち入らざるを得なかったと説明した。
ハガリ氏によると、人質の男性3人と女性1人は、200メートルほど離れた2棟のアパートで別々に拘束されていた。ハマスは人質を頻繁に移動させているとみられ、過去に計画された同様の救出作戦は3~4回以上、直前に中止された経緯があるという。
同氏は今も拘束されている人質について、同様の作戦で救出できる状況にはないと述べた。
イスラエルによると、10月7日に連れ去られた人質のうち、ガザに残っているのは116人となった。このうち少なくとも41人はすでに死亡したとされる。