ドイツ、不法移民対策で国境管理を強化 近隣諸国から非難の声
一方で近隣諸国からは批判の声が上がっている。
ドイツはシェンゲン協定に加盟している。欧州連合(EU)の規則では、加盟国は公共政策や国内の治安に重大な脅威がある場合、一時的に国境管理を再導入する権限を持っているが、これは最後の手段だ。
ポーランドのトゥスク首相は陸路での厳格化された国境管理の導入について受け入れられないとし、影響を受けるすべての国との緊急協議を要請すると述べた。ギリシャとオーストリアはドイツが拒否した移民を受け入れないと警告している。
ドイツ国内でも移民評議会がこの計画についてEU法に違反する恐れがあるとの懸念を表明している。
近年、特に中東やウクライナからの移民の急増やイスラム過激派によるテロ攻撃を受け、国内では移民問題への対応が不十分との批判が高まっている。また、反移民、反イスラムを掲げる極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」の躍進を受け、ショルツ首相率いるドイツ政府は移民の取り締まりを急いでいる。