レバノン空爆受け、数千人が「具体的な計画なく」シリアに脱出 国連が警鐘
(CNN) 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、イスラエルによるレバノンへの空爆を受けて、同国から多くの人が隣国シリアに逃れていると明らかにした。「具体的な計画」を持たない緊急避難的な行動だという。
UNHCR中東担当のルラ・アミン報道官はCNNに「この3日間で数千人が国境を越えた。即断だった」と語った。レバノンに避難していたシリアからの難民に加え、レバノン人もシリアに逃れているという。
アミン氏は「イスラエルの空爆標的エリアが拡大するにつれ、レバノンでは安全とみなされる地域は日々狭まっている」と現状を語った。
アミン氏によると、レバノンにはシリアからの難民150万人がいるが、今回母国に逃れることを決めた人は、以前住んでいた自宅が破壊されているのを目の当たりにすることが懸念されるという。シリアに避難したレバノン人に関しては、同国にどれくらいの期間とどまるのかは不明としている。
CNNに協力しているジャーナリストの報告によると、シリアとレバノンの国境にある主要な検問所には、シリア入国を待つ車の長い列ができているという。
あるシリア人の難民はレバノン南部にあった自宅が空爆を受けたため、家族と共に首都ベイルートに避難しようとしたが、住む場所がなかったと語った。