イスラエル軍の報復、「イラク領空から」 イランが主張
(CNN) イランの国連代表部は26日、イスラエル軍が同国への報復攻撃にイラクの領空を使ったと非難した。
国連代表部はX(旧ツイッター)への投稿で、イスラエル軍の戦闘機がイラクとイランの国境から約110キロのイラク側領空に侵入し、そこからイランの軍事、レーダー施設数カ所を攻撃したと主張した。
さらに「イラク領空は米軍が占領、指揮、管理している」と指摘し、米国が攻撃にかかわったと非難した。
米国はこの攻撃への直接的な関与を否定している。
イラクでもイスラム教シーア派の指導者サドル師が26日、イスラエルが領空を侵犯したとみられる件に対して迅速な外交的、政治的措置を取るよう政府に求めた。
ただしイラクの治安当局者らはCNNに、領空が攻撃に使われたかどうかは確認できていないと述べた。イラク政府はこの件で正式なコメントを出していない。
イスラエル軍はCNNの取材に対し、報復攻撃についてはすでに公表されたこと以外、詳細を語れないと答えた。イスラエル軍報道官はこれに先立ち、数十機の戦闘機が26日未明、同国から約1600キロ離れたイランの標的を攻撃したと発表した。
一方、イラン国営通信(IRNA)は、イスラエルの攻撃で軍要員4人が死亡したとして、全員の写真を公開した。先に報じられた死者2人に加え、さらに2人が26日夜に死亡したという。IRNAによれば、4人とも防空部隊に所属していた。