豪東海岸にサイクロン接近、ブリスベン付近に上陸か
ブリスベン(CNN) オーストラリアの東海岸にサイクロン「アルフレッド」が接近し、住民らが警戒態勢に入っている。南に寄った異例の経路をたどり、クイーンズランド州南東部の州都ブリスベン南郊に上陸する見通しだ。
豪気象当局によると、アルフレッドは5日の時点で風速約33メートルの猛烈な風をともない、海岸から約400キロの海上を西へ進んでいた。
6日未明にはカテゴリー1のハリケーンに相当する勢力で上陸し、海岸に5メートルを超える高波や最大10メートルの高潮が押し寄せる恐れがある。
アルバニージー首相は5日、ブリスベン市内で「クイーンズランド州南東部やニューサウスウェールズ州北部など、熱帯以外の地域がサイクロンに襲われるのは異例だ」と指摘した。
ブリスベン付近に前回、同様の勢力を持つサイクロンが上陸したのは1974年。同市内などで大規模な洪水が発生した。
専門家らによると、アルフレッドの被害はさらに南側のゴールドコーストや、ニューサウスウェールズ州北部で特に大きくなるとみられ、河川の氾濫(はんらん)などが予想される。
この地域は2022年に豪雨で壊滅的な被害を受けた。復興が遅れ、一部の住民は今も仮設住宅やテントでの生活を強いられている。