シリア政権派の武装集団が少数派住民を大量殺害、目撃証言や映像浮上
「浄化のための戦い」
SNSに投稿された映像には、襲撃を前にラタキアやタルトゥスへ向かう武装集団の車列が映っている。「解放のための戦いは今、(シリア)浄化のための戦いになった」という音声が流れる。
「アラウィ派よ。今からお前とその父親を殺害しに行く」「スンニ派の(力)を見せつける」。軍服姿の男がエジプトなまりのような音声でそう宣言する映像もあった。
恐ろしい暴力行為はその直後からが伝えられ始めた。CNNが位置情報を確認した映像には、何十人もの遺体が地面に山積みにされた場面が映っている。
別の動画では、「奴らはアラウィのブタどもだ」という声が聞こえて、既に絶命していたと思われる遺体が銃撃されていた。撮影の日時や場所は不明。
シリアのSNSに投稿された別の映像では、軍服姿の男が住宅にバイクで乗り付けて住人の男性にカメラを見ろと命令し、その男性を銃撃した。続いて「まだ死んでいないのか」と言い放ち、再び銃撃した。
別の映像の軍服姿の男は、捕虜に対して建物の外に出ろと告げ、犬のように吠えてみろと言ってから射殺した。
CNNはいずれの映像についても検証はできていない。ただ、いずれもここ数日の間に出回っており、カメラの前で行われた殺人の映像と思われる。
ラタキアの住民は「3カ月前から今日までに起きたことは、アサドが50年にわたって私たちにしたことと同じだ。アサドは犯罪者だった。(新政権も)犯罪者だ」と訴えた。