プーチン氏、ウクライナのEU加盟に「反対せず」
(CNN) ロシアのプーチン大統領は19日までに、ウクライナの欧州連合(EU)への加盟問題に触れ、EUは北大西洋条約機構(NATO)と異なって軍事的かつ政治的な機構ではないとして加入に「反対しない」との考えを示した。
ロシア・サンクトペテルブルクで17日に開かれた国際経済フォーラムでの質疑に答えた。経済的な機構への合流の是非は主権を有する全ての国が自ら決める問題であり、受け入れるかどうかはその機構の考え次第であると指摘。
機構の一員になるのがウクライナの利益あるいは損失につながるのかどうかはウクライナやその機構の問題とした。
その上でウクライナ経済の現状を踏まえれば、非常に多額の補助金が必要になるだろうとも説明。「国内経済を守れなかったらウクライナは半植民地と化すだろう」との私見も示した。さらに、現在の国家的な支出への相当な規模の支援を受け取るだろうとしながらも、失った航空機産業、造船や電子産業の復興につながる可能性は少ないとも断じた。
ウクライナのEU加盟問題ではEUの行政執行機関、欧州委員会のフォンデアライエン委員長が17日、ロシアによる侵攻も受け、ウクライナを加盟候補国として正式に認定すべきとの見解を表明していた。
これを受けロシア大統領府のペスコフ報道官は、加盟候補国として容認される可能性はロシアの注視を高めると指摘。EU内で防衛協力を強化する議論があることに触れ、「我々が見守るべきものに異なった要素が出てくる」と記者団に語った。