台湾液晶メーカーに5億ドルの罰金、価格カルテルで 米国
ニューヨーク(CNNMoney) 米サンフランシスコ連邦地裁は20日、台湾の大手液晶ディスプレー(LCD)メーカーのAUオプトロニクス(友達光電)に対し、他のメーカーと価格カルテルを結んでいたとして5億ドル(約400億円)の罰金を言い渡した。また、同社の元社長ら経営幹部2人に懲役3年の判決が言い渡された。
米司法省は声明で、「長期にわたる価格カルテルにより、ノートパソコンやパソコン用モニター、液晶テレビを購入した一般家庭や学校、企業、慈善団体、政府機関は、(本来の価格よりも)高い金額を払わせられた」と述べた。
AUオプトロニクスは判決を「遺憾」とし、控訴する方針だ。「今回の裁判は、この問題をめぐって重要ではあるが未解決の法的問題があることを明らかにした」と同社は声明で述べた。
今回の判決は、1999~2006年の間にアジアのLCDメーカーとその米国関連会社が、価格をつり上げるために結んでいたとされるカルテルをめぐるものだ。これまでにメーカーに課せられた罰金額は総計14億ドル近くに上り、複数のメーカーの経営幹部に有罪判決が下りている。
司法省によればこのカルテルが終わった06年、世界のLCD市場は700億ドル規模に成長していた。アップルやデル、ヒューレット・パッカードといった米国のコンピューター会社が影響を受けたという。